文・インタビュー/オトナくん

「ごじゃ」だった町田少年が生存のために身につけた術

オトナくん ところでちょっと気になったんですけど、さっきさらっと路上ナンパもしてたとか言われてたじゃないですか。非モテとしては路上ナンパなんてそんな気軽にできるもんじゃないんですけど、町田さんってもしや10代の頃からリア充街道まっしぐらで生きてこられた感じなんです? なんか遠い人に感じてしまい……。

町田足土 いや、全然ですよ。僕は多分スクールカーストでいうと最低辺の生活をしてましたから。少なくとも、小中の9年間は確実に。

オトナくん ええっ!?

町田足土 特に中学生の頃はひどかったっすね。女の子としゃべった時間なんて3年間合計しても40秒くらいですよ。

オトナくん 40秒!? 絶対そんなの嘘ですよ!!

町田足土 いやいや本当。「はいプリント」、これで2秒でしょ? それが20回くらい。

オトナくん 伝達事項もっとあるでしょ!!

町田足土 いや、女の子からは何かあったとしても、あがっちゃうから、こっちがしゃべれない。僕が「うぐっ、ぐえっ、あぐっ、ぼぐぇっ」ってうめいてる時間もいれたら、もしかしたら40秒は超えるかもしれないけど、自分自身でしっかり「あ、俺、女の子としゃべっちゃった」って思えた時間は40秒ないですよ。

オトナくん コミュ障じゃないですか、ほぼ。

町田足土 すげえデブでパソコン部とかに入ってて全然人とかとしゃべらないで友達もいない、みたいな奴、クラスに一人くらいいたでしょ? 別に僕はパソコン部じゃなかったけど、そういう奴と同レベルでしたね。だって、そういうデブに話しかけようと思う女子なんていないですから。実際、当時は自分でクロスワードを作るのが趣味だったんですけど、作るのも自分、解くのも自分でしたし。

オトナくん 寂しすぎる!

町田足土 まあその原因の一つになった出来事が小学生の頃にあったんです。僕は靴下が苦手だったんで、上履きも靴下も脱いで裸足でペタペタ廊下を歩いてたんですよ。で、夏の暑い日は廊下にピタッと寝転んで動かなくなったりしてて。やっぱりそういうことすると気持ち悪いと思われるじゃないですか。自意識としてはなぜかかっこいいことだと思ってやってたんですけど、女の子たちにはペイズリーとか呼ばれるようになって。ちなみに、ペイズリーっていうのはゾウリムシのことです。

ゾウリムシ…単細生物で体長0.17~0.29mm、バクテリアを食べて生きる原生動物。下水、池沼、水田、河川などほとんどの水域に棲む。

オトナくん お、男の子の友達は……?

町田足土 リアルに2人だけしかいませんでした。それも、その2人にとっては別に僕が一番の友達というわけでもないという。もちろん、その2人もまたスクールカーストの最低位でしたし。

オトナくん いまの町田さんはめちゃくちゃ社交的で、ペラ……すごく言葉巧みに話されてるじゃないですか。元からじゃなかったんですね。

町田足土 ペラペラよくしゃべりますよね(笑)。元はめちゃくちゃ内気です。漫画やお絵描きみたいな自分の世界に入れるもので、なおかつ人と関わらなくてもいいことしか好きじゃありませんでした。運動もできない、勉強もできない、まともにおしゃべりもできない。千葉の田舎の方言で「ごじゃらっぱ」って言葉があるんです。「ごじゃ」は何しゃべってるのか分からないやつ、「らっぱ」はうるさいやつのことなんですけど、僕の場合、家の中では「ごじゃらっぱ」で、学校ではただの「ごじゃ」だったんです。多分、周りの子達も最初から僕を冷遇してたわけじゃないんですよ。しゃべってはみたけど「ちょっと何言ってるか分からない」ってなって、無視されるようになったんじゃないかなって思いますね。

オトナくん 一体、その「ごじゃ」がどうやってナンパ師に変身するんです?

町田足土 きっかけは高校生活ですかね。高校生になったとき、なんでだか運動部、しかも格闘技系の部活に入っちゃったんです。偏差値が低い高校でヤンキーだらけ、特にその部の先輩はひどくて、隣のアーチェリー部の弓矢を勝手に持ってきて撃たれたり、野球部からカゴに入った硬球みたいなのを取りに行かされて、その硬球を何球も投げつけられたり、もうボッコボコにされて。これはこのままじゃまずいぞって自分でも感じ、これ以上、目をつけられないために僕がとった戦略が「面白いやつの振りをする」ってことだったんです。

オトナくん 面白いやつ?

町田足土 まあ、とにかく面白いことを言いまくろう、と。とってつけたような感じですから、実際にはまるで面白くなってなかったとは思います。ただ、そうすることで先輩たちの投げかけに受身が取れるようになって、徐々に「ごじゃ」が治っていったんです。あとこれはその後のナンパとかに活きた部分ですけど、先輩によく「おい、そこ歩いてる女子に告白してこい」みたいな命令をされてたんですよ。「二学期の頃から好きでしたって言ってこい」と。実際は知らない子なんですけどね。まあ殴られるよりは声かけた方がいいですから従うわけですけど、そうこうしてるうちに女の子に声を掛けたり話したりすることにも慣れてったんです。

スクールカースト最下層から一転してナンパ師へ

オトナくん そ、それはかなり大きめのハードル越えましたね。ちなみに、当時、町田さん自身には女の子や性への関心はあったんですか?

町田足土 バリバリありましたよ。小4くらいからオナニーはしてましたから。だから中学の頃とかは放課後に好きな子の何かを持って帰るっていうのが数少ない楽しみの一つでした。好きな子の笛を包茎チンポの皮の中に突っ込んでチンカス擦りつけたり。笛も何にも見つからない日は好きな子の椅子にかかってた雑巾を盗んで、その雑巾でチンポ擦って精子をかけて戻したり。いま考えれば雑巾で擦っても全然気持ちよくないんだけど、あの時はそんなことはどうでもよかったんでしょうね。もちろん、みんなにはそれを発表はしてなかったんだけど、なんとなくオーラ出てたんじゃないですか、気持ち悪いオーラが。

僕も学生時代は好きな子のリコーダーを振って、唾液を垂らして飲んでました。

オトナくん ペイズリー最低っす!

町田足土 まあ、そんな感じで性欲は盛んだったので、高校卒業後、専門学校に行くくらいになると、そろそろモテたいわけですよ。どうすればモテるかと思い、考え出したのが佐藤くんのモノマネでした。佐藤くんというのは高校時代にいた同じクラスで一番モテてたヤンキーのことで、彼の喋り方や所作を真似すればモテるんじゃないか、と思ったんです。佐藤くんは喋り方がちょっと変わってて「あ~ね、そうなっちゃうんだよなぁ、そうね、あ~、そうなっちゃうんだよなあ」みたいな、そんな感じの喋り方だったんですけど、実際にそれを真似して路上ナンパしてみました。すると初めて会った女の子たちからすれば僕がスクールカースト最底辺のペイズリーだってことが分からないわけで、しかも喋り方と雰囲気とか目線は佐藤くんのモノマネしてるから女にこなれてるように思われる。バカみたいな話ですが、これで普通にナンパがうまくいったんです。結果、19の夏にナンパした子で童貞を捨てれたんです。

オトナくん あの最低だったペイズリーが! 夢のある話です!

町田足土 そこからはナンパで知り合った子と何人か付き合ったりして、そのうちに徐々に女の子とのトークスキルも身についていって、専門学校の3年生の頃には普通にクラスの子と付き合ったりもしてました。比較的まっとうになってましたね。

オトナくん この記事、全国の悩める「ごじゃ」たちに読ませたいです。まずはモノマネでいいんだぞ、と。

町田足土 そうですね、モノマネは入り口としていいと思いますよ。そのうち、「これはうまくいった」「あれはダメだった」みたいに自分の経験がついてくるようになるんで、そしたら色々と方法を修正しながらやってけばいいですし。僕の場合、佐藤くんは高校3年時点のバージョンですから、自分の年齢に合わせてバージョンアップさせないとおかしなことになりますからね。でも、そうこうしてる中で女にモテるってのはこういうことなのか、女を口説くっていうのはこういうことなのかってことが分かるようになったんですよ。

オトナくん 僕はいまだに「こういうこと」がどういうことなのかまるで分からないんですが……。

町田足土 基本は「自信ありげに見せる」ってことですよね。あとは女の子を口説く時に、「セックスしたい」とか「抱きたい」とかハッキリ言っちゃう方がいいと思います。そういう風に言ってくる人って少ないし、それで自信満々だったりするとインパクトもある。女の子ってちょっと不良っぽかったり力がありそうな人が好きなんだなって分かって。だからもう自信満々に「俺、ほんとセックス強いし。めっちゃ気持ちよくするから」くらいに言っても全然いけるんです。

オトナくん すごい!! 実際に自信はあったんですか?

町田足土 いや正直、童貞捨てたばっかですからね、なかったですよ。ハッタリです。「俺これまでAV超見てるから」とか、そういうレベルですよ。逆に変に入口をクリーンにして友達から入っちゃうと、向こうからすると男友達になっちゃうんです。中には「男とか女とか関係ない。男女の友情ってあるんだわ」とかいうバカタレ女っているじゃないですか。そういうバカタレ女といったん友達になっちゃうと「セックスしたいよね」って言った瞬間に引かれちゃう。友達になってから口説くのって難しいんです。僕には友達からじっくり口説いていくようなテクも力も時間もないんで、一発目から「しようよ」ってすごいスピードのビームボールを投げるしかない。そのボールに反応があるようだったら、すぐいけますしね。

オトナくん 早い段階にふるいに掛けちゃうんですね! でも、それで離れていっちゃう子もいそう……。

町田足土 いやそっちの方が圧倒的に多いですよ。でも数打ちゃいい。僕、もともと女のことそんな好きじゃないんですよ。セックスの道具としては大好きなんですけど、人間としてあまり好きじゃない。だから無駄に話したくないんです。女ってオチとか話の流れとかを考えてない子の方が多くて、つまらないでしょ? まあ天然ボケの子だったり爆発力や瞬発力とかがある子はいると思うんですけど。でも、そういうのって犬や猫と一緒ですよね。可愛いけど人間未満。その向こうにセックスがなければ女ってしゃべる価値もないなって思うんです。

オトナくん そこまではっきり(笑)。今でもそう思ってるんですか?

町田足土 そうですね。そういう意味でも僕は女の子を侍らせたり、一緒にバーベキューしたりってことにはまるで興味がない。美女をファッションとして連れまわすことにも興味がない。だから女友達が多いって言う男とか見るとどうなのって感じです。それ全員セックスできるならいいけどって。こんな話をすると「この人はかわいそうな人間だ」って思われそうですけど。

100人の女友達は1人のセフレにしかず。

オトナくん 僕からすれば、そんな女嫌いにナンパでヤラれまくってる女って一体なんなのって感じですよ。

「それっぽさ」だけで女は付いてくる

オトナくん ちなみに当時のナンパってどういうとこでしてたんですか?

町田足土 普通に街ですよ。当時、僕は荻窪に住んでたんですけど、新宿まで行ってナンパしたり、なんだったら荻窪の街でもしてましたし。

オトナくん どんな感じでしてたのか教えてください!

町田足土 ん~、まず、「今日はセックスするぞ!」 とか思うわけじゃないですか。でも金もないわけで、なるべく家でしたい。じゃあどうするかっていうと、まず夏とかなら部屋のクーラーをガンガンにつけて、電気暗くしてブラックライトつけて、音楽もかけて、家の中にある一番カッコいいジャケットのCDを床に置いたりして、女の子を部屋に連れてこれる状態にするんです。実際に連れ込んだ時に「ああ、やべ、付けっ放しだよ、俺んちなんだよ、クラブかよ」みたいに言うことを妄想しながら。で、そこまでして連れて帰れなかったら切ない。だから背水の陣みたいな気持ちで新宿に行き、そこからは普通に歩いてる子に声かけていく感じです。クラブとかは怖いし大っ嫌いだったんで使いませんでした。とはいえ、「クラブとか行っちゃう方だけど今日は行っていないのだ」って雰囲気は出しつつ、「飲みに行こうか」と誘うんです。当時の自分がすごいなと思うのは、新宿で声をかけて電車に乗せて荻窪に連れてきてましたからね。20分くらい掛かるのに。

オトナくん ナンパ後に電車って斬新っすね。ちなみに声の掛け方とかは?

町田足土 「実は今日、友達と飲もうと思ってたらドタキャン食らっちゃったんだよ。で、このまま帰るのってさみしいじゃん? 一杯おごるから一緒に飲もうよ」みたいな感じです。で、「あそこの居酒屋がいい」だの言われて金かかりそうだなと思ったら「あ、わかった、酒は外で買って俺んちで飲もうよ」みたいに返して「え~」みたいに言ってる子をなんとか家に連れ帰り、部屋の扉を開けたところで「ああ、やべ、付けっ放しだよ、俺んちなんだよ、クラブかよ」と。

オトナくん そのセリフは定型文になってるんですね(笑)

町田足土 こういう風に言われたこう言おう、このシチュエーションではこう言おう、みたいなパッケージをいくつか持っとくんです。状況に合わせて使い分ける感じで。ただ、これは援交も一緒ですよね。「こん」「¥しない?」「したことある?」みたいな。

オトナくん ナンパマシーンだ(笑)。ファッションとかはどうしてたんですか?

町田足土 普通にファッション誌を買ってましたよ。東京に来て最初に買った雑誌が『SOS』って雑誌で、つまり「ストリート・オン・シブヤ」。表紙のキャッチは「なんてったって渋谷」(笑)。まあその雑誌に「服はこういうの着ればいい」とか全部書いてあったんで、その通りにやってましたよ。

『SOS』の表紙は懐かしのEAST END×YURIだったそうです。

オトナくん もちろんファッションに興味があったわけでは……

町田足土 ないですね。そうそう、掲載されてる服を実際に買っちゃうと高いんです。似てるやつをどこで手に入れられるんだろうと思って探していたらジーンズメイトという店を発見し、「超似てるし超安い!」と感激して、一時期はジーンズメイトでしか服買ってませんでした。あ、そういえばカラコンとかもつけてましたね、青のカラコン。経験人数増えるかなって思って。あと路上で売ってるクロムハーツじゃない黒銀の十字架の安い指輪とかもしてました。実際、それで経験人数増えましたね。

オトナくん 経験人数って意外と安上がりなんすね(笑)

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流石カリスマ、イイ仕事してます♪
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